(2005/2月)
(2005/2月)
| 高齢者等に配慮した住宅設備として,住宅内に手すりがある住宅が住宅全体の30.4%(手すりの 設置場所は,階段が19.7%,浴室が15.1%,トイレが13.3%),またぎやすい高さの浴槽がある住宅が 17.5%,廊下などの幅が車椅子(いす)で通行可能な住宅が12.7%,段差のない屋内となっている 住宅が13.1%,道路から玄関まで車椅子で通行可能な住宅が9.4% 平成13年以降建築された住宅では,「手すりがある」が55.8%,「またぎやすい高さの浴槽」が 42.1%,「廊下などの幅が車椅子で通行可能」が32.9%,「段差のない屋内」が53.8%,「道路から玄関 まで車椅子で通行可能」が19.5%と最近建築された住宅で高齢者等に配慮した設備のある割合が 高い。 共同住宅に居住する高齢者のいる主世帯の19.9%が高齢者対応型共同住宅に居住
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(統計局:平成15年度住宅土地統計調査)
一般基礎
既成コンクリート杭
鋼管杭
摩擦杭
前特集で地盤調査についての続きとして、住宅の地盤補強・地盤改良について考えます。
木造2階建住宅は約平均1.6t/u(約16kN/u:国際単位)の重量が地盤に伝わり軟弱地盤の場合、
地盤補強工事をします。建物の重量により補強方法も変わります。一般住宅は建築物としての重量が小さいですが、人が長年居住するため非常に繊細な考え方をしなければなりません。
地盤補強・基礎補強の方法として現在、住宅建築に使用されているいくつかの工法と杭の種類を解説
いたします。
既成コンクリート杭:建築の基礎補強工事としても最も使用頻度が高い。住宅建築においても同様に頻度が高い。種類として主にRC杭・PC杭・PHC杭・など後者になるにつれて、より高いコンクリート強度と高プレストレスです。(プレストレス:コンクリートのひび割れを防ぐため、コンクリート内の鋼材に引張力をいれてコンクリートを固めます。これにより内部の鋼材は縮もうとする力が働き、コンクリートの引張力に対抗するため、ひび割れ防止になります。これをプレストレスといいます)支持地盤が同じであれば、高コンクリート高プレストレスの杭のほうが、杭径は細くすることができます。おもに軟弱層厚・支持層深度に、違いのある均一性のない地盤に活用されます。支持杭は、建物の不同沈下を減らします。鋼管杭の併用(2重構造など重量建築物に使用)なども、近年開発されています。
鋼管杭:最近の住宅建築にも使用されてます。既成コンクリート杭より、杭径が細く・杭長も長くすることが可能です。既成コンクリート杭と同様、均一性のない地盤に活用されています。
摩擦杭:先端部が支持層まで届かない場合、主に周辺摩擦によって杭の摩擦力で建物荷重を支持する
杭工事です。建物重量が割と小さい時に活用されます。先端支持杭の杭長がまだ短い時代は活用されて
いました。近年は先端支持杭が時流です。しかし、神戸の震災以降、長尺杭による建物の被害もあり、
摩擦杭が見直されています。杭のばらつきがなく均一化が計れます。深い支持層の場合、支持杭よりコストの低減をすることができます。
摩擦杭の活用:最新ではベタ基礎と摩擦杭の支持力を考慮した基礎形式で、建物荷重は直接基礎で負担し沈下量や不同沈下量を、上部構造の許容の値範囲に制御するため摩擦杭を併用する考え方で、新しく日本建築学会「建築基礎構造設計指針」にパインド(杭)ラフト(基礎)工法として追加されています。
表層改良工法:深さ2mまでの軟弱地盤の場合に表面上に、セメント固定剤を散布し土と混合し転圧して
補強する工法。安価で済むため建物重量が割と小さいときには使用される工法です。2m以下の地層や
水密検査等を慎重に検討する必要性があります。
狭い敷地や密集地に対しては不向きです。一般的に住宅建築では、SS調査(スウェーデン式サウディング試験:特集4)や支持地盤の地質・水密検査を確認し、ベタ基礎を支持地盤まで下げて施工します。杭と併用して防水シート等を使用して、防水工事としての活用もあります。
表層改良工法の活用:粘性地盤の不同沈下の活用として一時的に敷地に盛土をして、盛土などの重量によって間隙水を押し出して粘性土を圧密すると、間隙比が低くなり地盤強度が増加する。圧密沈下の後に
盛土を除去しても、いったん増加した強度は保持するという、プレローディング工法があります。その他に、間隙水圧をを低くする方法はありますが、あまり住宅事例は聞かない。
柱上改良杭工法:支持地盤までベース基礎幅径60cm前後の穴を掘り、掘り返した土にセメント固定剤を添加して杭にする工法。深さ8m前後まで可能。実際はあまり活用されていない。杭工事の方が使用頻度は高い。土とセメント固定剤が充分に固まらない場合があり、局部的に強度が低下する場合があります。
3F重量建物でも構造設計上は可能。
細鋼管杭工法(RES-P工法):一般構造用炭素鋼鋼管で径約50mmのパイプを間入、パイプの支持力と地盤の支持力との複合作用により地盤強化。施工機械が小型で、狭小敷地でも可能、パイプ材料費も安く、残土処理も不要で経済的です。ベタ基礎の補強として杭間距離を小さくすることが可能であり、均等した
支持力になります。又、ベース基礎のたわみを防ぐ効果もあります。本数は既成コンクリートより多くなります本数が多くなると、支持地盤への杭のばらつきが多くなるため、均一化した支持地盤には問題はないと考えます。最近のハウスメーカーの使用頻度が高くなってきています。おもに深度8mまで可能。それ以上の支持地盤深度、建物の重量では小口鋼管杭(径:114.3mm以上)の杭先端支持による杭打ち工事になります。
基礎補強工事
細鋼管杭工法
GL

5.0m
10.0m
支持地盤
軟弱地盤
GL
おもに住宅規模3m以上約15m以下に使用(現在多種多様の杭があります:
現場上の注意点(打設杭の場合)
地盤を正確に把握することは難しい問題です。基礎の決定で住宅が決まるといっても過言ではありません地盤補強工事の専門家の経験と充分な調査が必要です。
支持地盤が敷地内にばらつきがある場合の杭打ち工事は、設計図書の基礎図の一辺ごとによる杭の長さを検討することです(支持地盤への均等化と杭の経済性)
杭が地盤層まで届かなかった場合・打設不能の場合:速やかに隣接に補強杭(打ち直し)を入れます。
コーナー杭の場合は、隣接X軸Y軸に各1本ずつ補強杭を打つことです。
杭頭処理:基礎部分との連結があり重要です。処理によっては杭のひび割れ劣化につながります。杭のPC鋼をベース基礎鉄筋に連結を怠らない。現場によっては、杭頭処理が杜撰さが見受けられます。
(近年:杭頭の製品も開発され、杭頭処理切断も容易になってきています)
杭工事による問題点(支持杭)
軟弱地盤の中に岩などがあり打設不能の場合や、打設による杭が折れたり、ひびがはいるなど時にはあります。杭が支持地盤に届かなかったり、逆に杭頭処理が何mになることもあります。目には見えない部分の詳細な地盤調査が必要不可欠なのが現場サイドでは理解できます。
杭の表面に、周りの地層が沈下すると、下向きの力(負の摩擦力)が作用します。それによる杭の破壊や
地表面の沈下につながることがあります。
地盤の問題点を考えると杭打ちの工事も変わります。地盤における不同沈下・液状化・地震による支持杭による建物の被害などを見ると、今までの支持杭神話だけでは、問題があります。
地震の基礎被害報告で杭に関することは、阪神・淡路大震災では杭頭、杭中心部に損傷。摩擦杭基礎では杭の損傷はほとんどなかった。又、平成15年度の十勝沖地震の被害では摩擦杭の不同沈下が激しく、ベタ基礎のみの施工に被害が少なかったという報告があります。建物の規模は不明ですが、杭工事をすることによって地震による被害が異なるのは確かです。
事例を踏まえて地域性のある地盤を、建築関係者は認識・把握することです。
*地盤と杭と基礎には一体化した考え方が必要になります。次回に”住宅の基礎について”で最近の基礎
工事の変化について解説いたします。
*杭の許容支持力(杭の多種化のため)や設計基準の構造計算等については、わかりづらくなるため省きます。機会を見て、解説したいと考えています
1)
2)
3)
4)
既成コンクリート杭

軟弱地盤
支持地盤
鋼管杭
主に30mまで可能
1)
3)
2)
打込み工法(既成杭の打設による杭工法、詳細は省きます)
埋め込み工法(杭径を掘削後に杭を埋め込む工法)
場所打ちコンクリート杭工法(掘削後、孔内に鉄筋を挿入してコンクリートを打設する工法)
*主に下部になる工法につれて、建物重量があり支持層が深い場合に使用します。